「好き」を貫く強さ。YUMEKIが語るダンスと生きる覚悟＜インタビュー＞

世界を舞台に活躍する振付師・YUMEKI氏が、自身初となる著書『ONE DANCE 世界で夢を叶える生き方』を刊行！本書には、アーティストを支える“裏方”としての矜持、ME:Iとの成長の軌跡、そして知られざる原点までもが綴られています。刊行に際して行われた今回のインタビューでは、YUMEKI氏がダンスとともに歩んできた軌跡や、これから夢を追うすべての人へ向けた熱いメッセージが語られました！

インタビュー

━ 幼少期に2つのスタジオに通っていたと伺いました。スタジオを増やして良かったことはありますか？

スタジオを増やして良かったことの1つは、多くのジャンル、スタイル、そして多くの人に触れることで人脈が増えたことですね。新しい世界というか、違う世界というか。そういった意味では自分の幼少期にとって新しかったですし、良かったですね。

ダンスだけじゃなくてコミュニケーションも取りますし、なかなか（多くの人と知り合う機会って）無いじゃないですか。スタジオによって違うと思うんですけど、僕が通っていたところは毎回クラスが違う人が来るんですね。だから毎回新しい人と出会って、そこで踊らなきゃいけない。

最初は恥ずかしかったりして、「なんで知らない人たちと踊らなきゃいけないの？」みたいな思いもあったんですけど、幼少期の自分にとってはすごく良い経験でしたね。

━なるほど。週に何回もレッスンを受けていたんですか？

そうですね。スタジオを増やしてからはほぼ毎日通ってましたね。

━ 毎日違ったレッスンをしていたそうですが、インストラクターやジャンルは様々なモノに挑戦したり？

はい、いろんなジャンルに挑戦するのはもう基本で、そこから自分が好きなものが絶対に見つかるんですよね。自分が好きなジャンルだとか、この先生気になるな、このジャンルもっと研究したいなっていう。そこを深掘りして、自分が気になった先生やジャンルに通い続ける、みたいな。

自分の好きなもの、嫌いなものを見つけるために、たくさんのものを経験しておく。たくさんのものをかじっておく、じゃないですけど、それをするために僕はやってたと思います。

良かったことは、それですかね。自分の得意・不得意がわかったり、全部含めて自分を知ることができたっていう時間でした。

━ 始めはいろんなジャンルに挑戦していった方が良いということなんですね。

そうですね、できるできない関係なくやったほうが良いと思いますね。

━ どんなジャンルをされてたんですか？

最初の頃はHIPHOPベースでオールドスクールですね。やっぱり基礎のところから始まって。

そこからジャズやハウス、ロック、POPPINGなどにも挑戦しました。それぞれ使う体の部位も音楽のリズムも違って、ジャンルごとにいろんな体の使い方ができるというのがひとつの魅力としてあって。

もうひとつ良いなと思ったのは、ダンスジャンルが違うと使われる音楽も変わるので、いろいろな音楽に触れられることです。その分一つのジャンルだけを学んでいる人たちよりも、できる幅が広がりました。

だから音楽の理解度や、曲に対する飲み込みや吸収の速さが違ってきますよね。やっぱりたくさんのことを知っているからだと思います。そこは良かったなと思います。

━ 普段はどんな曲を聴いてるんですか？

普段は仕事でK-POPをかなり聴くので、できる限りK-POPを聴きたくないというか。（笑）

だからプライベートではポップスですね。アメリカの曲とかR&Bとか、静かめな曲が好きですね。カフェで聴くような曲だとか、ドライブしながら聴けるような曲とか、散歩しながら聴けるような曲とか、ちょっとチルな感じの曲が僕の感性に合うかなって思います。

━ 少し話が戻りますが、毎日レッスンに通っていたそうですが、自宅でしていたことは何かありますか？

自宅でしてたことは、ダンススタジオにいるみたいに踊ることもできなかったですし、部屋も狭いので。よくやっていたのは音楽探しとか、YouTubeでダンス動画を見たりしてました。

そこでいろんなダンサーを知ることができるじゃないですか。YouTubeで世界のダンスを知れたり、そういう機会になると思ったので、自分が興味あるものをすごく調べましたね。そういうところからアメリカ留学に繋がったと思います。

━ 結構音楽に通ずるものがあるというか？

そうです、ありますね。

━ 将来ダンスで活躍したいと思うなら留学には行くべきですか？

自分の人生をもっと幸せにしたかったら留学に行くべきだと思います。ダンスに限らず。

やっぱりダンスに限らず自分の人生を幸せにしてくれる、豊かにしてくれるものだと思うんですよ、留学っていうものは。

そこでしか学べない知識だとか、経験とか人脈も全部含めて、行くのが良いっていうよりかは行った後が良いって感じですね。行った後の人生が変わるっていうか。

━ YUMEKIさんはアメリカや韓国に行ったそうですが、初めて留学に行くとしたらどちらがおすすめですか？

ん～どうなんですかね、アメリカはやっぱり最先端ですし、音楽、ファッション、全てにおいて。世界でトップだと思うので。韓国ももちろんすごいですけど、韓国行ってからアメリカに行ったらアメリカの凄さがより分かるんじゃないかなと思います。

━ ありがとうございます。
今WE LABOで界隈別のトレンドランキングというものを行っていて、その中で2023年にダンサー界隈のインフルエンサー部門でYUMEKIさんが3位にランクインされてまして、それがちょうど日プ女子の時で。

おー、2023年？インフルエンサー部門ですか？えー！

━ ダンサーたちが投票してランクインされたのですが、やっぱり日プ女子の反響ってすごく大きかったのかなと。そんな中「ME:I」が生まれましたが、今のME:Iのパフォーマンスの強みは何だと思いますか？

僕が自信を持って育て上げてきた子たちというか、一人ひとりの長所ももちろんありますけど、弱点も全部わかってて。凄い振付師さんとかディレクターさんと仕事をするのももちろん良いことだと思うんですけど、でもやっぱり知ってるからこそできる僕たちの作品というか、僕たちの“ケミ”（コンビネーションや愛称がいいことを示す韓国語のスラング）って言うんですかね、僕とME:Iたちの呼吸というか。

（振付を）作るのはもちろん自分なんですけど、“一緒に作る”って考えでいつもやらせていただいてます。僕がやりたいことっていうのもありますし、僕のやりたいことにメンバーたちがどれだけ応えてくれるかっていう意味で、信頼関係が仕事をする中でとても大事だったので、コミュニケーションもたくさん取りますし、みんなの気持ちもたくさん聞いて。ダンスの仕事だけ、パフォーマンスだけっていう上辺だけの関係じゃない、そういったところが絶対繋がってくるんですよね。

だから強みでいうと、僕たちの信頼関係がパフォーマンスに表れている部分だと思っています。見てる人には絶対伝わると思うし、それを僕たちもお互いわかってる。そこが強みだと思います。

━ ありがとうございます。
最後に、YUMEKIさんのようなダンサーを目指す未来のダンサーへ一言アドバイスをお願いします。

そうですね…でもすごく大変ですよ。やっぱりダンスの戦国時代じゃないですけど、本当にすごいと思うんですよ。毎年毎年すごい子たちが現れてきますし、そういった中で競争していかなきゃいけないっていう気持ち、そこで生きていかなきゃいけないっていう“覚悟”がまず一番必要で、あとはどんな環境にいても「ダンスが好きだ」って気持ちがあれば続けていくことができると思います。

どんなにつらいことがあっても僕は「ダンスが好きだ」っていう気持ちで乗り越えてきたので。やっぱりそれがないと続けていけないと思うので、本当の自分の好きを見つけてから挑戦してほしいですね。

━ この本、インタビューを通じてYUMEKIさんのチャレンジする行動力やダンスに対する強い気持ちがすごく伝わってきました。

好きなことはチャレンジできるときにしてもらいたいですね。

━ ありがとうございました！

TOP画像：撮影／新潮社

YUMEKI直筆サイン入りチェキをプレゼント！

この投稿をInstagramで見る

WEGO DANCE UP | ウィゴー ダンスアップメディア(@wego_dance_up)がシェアした投稿

【NEWS】初のエッセイ本をリリース！

日本・韓国の人気アーティストを手がける振付師・YUMEKI氏が、初の著書『ONE DANCE 世界で夢を叶える生き方』を5月29日に刊行。ME:Iとの歩みや、自身の原点、夢を追い続ける理由を綴った一冊になっています。夢を目指すすべての人に贈るリアルなメッセージが込められています。

プロフィール

ダンスに関するトレンド情報はこちらからチェック

WEGO DANCE UP | ウィゴー ダンスアップメディア

ダンス動画やダンサー界隈のトレンドを毎日発信中！